障がい者雇用と自己実現との間で。

障がい者雇用で、飲食店に勤めていた事がありました。その飲食店での僕の仕事は、皿洗いと簡単な仕込み。皿洗いは業務用の食器洗浄機がやってくれるし、簡単な仕込みというのも、玉ねぎの皮むきと、じゃがいもの芽取りです。ランチタイムのバイキングの時間は店の繁忙期、フロアの人が忙しくしている時は、まだ僕は全く暇で、皿洗いのコーナーの一角で、鼻歌でも歌っていました。フロアの人がランチタイムのお皿を下げて来る時間になると、キッチンの人達はひと段落、食器を下げ終えたフロアの人もひと段落、ここからが僕の繁忙期なのでした。そうして一年半が経ち、僕は支援者の人たちとこれまでの振り返りの会合を開きました。そこで僕は仕事にミスが目立つ、と言われました。自覚は全くありませんでした。支援者の全員が僕に言いました。創作活動を辞めて、仕事に集中した方がいいと。けれども、僕はその時、創作活動があってこその自分だと、頑なにその申し出を断りました。そして会社を辞めました。
今ではそれは正しい事だったように思います。そうして今の創作活動を楽しむ自分がいるのですから。仕事を辞めた事に後悔はありません。

作成者: 逢坂 純

逢坂 純(おうさかあつし):統合失調症当事者。 私は統合失調症という精神障がいを抱えています。 20年経っても、病気は徐々に回復してきてはいますが、 それでも毎日、幻聴や被害妄想に苦しめられています。 統合失調症を甘えや我儘だと言う人もいますが、 統合失調症は脳の病気なのです。 僕は創作活動を20年前からやっていました。 そのお陰で、統合失調症という精神障がいを少しでも緩和出来ていたのかもと今では思います。 統合失調症の世界観で描かれた小説、そして統合失調症の当事者本を出版しています。 尚、逢坂 純(おうさかあつし)という名前はペンネームです。

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